Japanese
English
特集 精神医学における病態モデル
実験動物を用いた精神分裂病病態の研究
Studies on Pathophysiology of Schizophrenia Using Experimental Animals
融 道男
1
,
西川 徹
2
,
俣賀 宣子
1
,
高嶋 瑞夫
1
Michio Toru
1
,
Toru Nishikawa
2
,
Nobuko Mataga
1
,
Mizuo Takashima
1
1国立武蔵療養所神経センター疾病研究第三部
2東京医科歯科大学神経精神医学教室
1Division of Psychobiology, National Center for Nervous, Mental and Muscular Disorders
2Dept. of Neuropsychiatry, Tokyo Medical and Dental University
pp.283-293
発行日 1983年3月15日
Published Date 1983/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203556
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I.はじめに
精神分裂病の病態を生物学的に研究するための手段として実験動物を用いることは,その意義と限界を知っていれば充分意味あるものと思われる。
現在分裂病の生物学的研究を主導しているdopamine過剰仮説は,周知のように抗精神病薬の作用機序の研究に端を発し,提出されたものである。抗精神病薬の発展により,臨床的な作用に特徴のある薬物が登場してきているが,いくつかの抗精神病薬を取り上げ,実験動物の脳内神経伝達機構に対する作用のちがいを研究することは,個個の分裂病症状の生物学的背景について理解を深めることになろう。
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