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特集 Butyrophenone系抗精神病薬の臨床精神薬理学
薬物療法の変遷と現況—Haloperidolを中心として
Long-term Variations and Present Status of Pharmacotherapy: With special reference to haloperidol
山内 俊雄
1
,
深津 亮
1
,
山下 格
1
Toshio Yamauchi
1
,
Ryo Fukatsu
1
,
Itaru Yamashita
1
1北海道大学医学部精神医学教室
1Department of Psychiatry and Neurology, Hokkaido University School of Medicine
pp.1171-1177
発行日 1980年11月15日
Published Date 1980/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203176
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I.はじめに
抗精神病薬の導入により,精神疾患の治療方法が大きく変ったことは改めて言うまでもない。北海道大学医学部附属病院精神科神経科に入院した精神分裂病患者の治療の推移をみても,1954年にreserpine,chlorpromazineの治療を開始して以来,急速に薬物治療の割合が増し,それに伴ってインシュリン・ショック療法は姿を消し,電気ショック療法も約5〜10%前後の患者に少数回行なわれる程度となっている。この傾向は精神分裂病だけでなく,躁うつ病や神経症などの精神疾患でもほぼ同様である11,13〜15)。
そこで,抗精神病薬の導入から現在までの20数年間における薬物療法の実態を明らかにし,抗精神病薬がどのような使われ方をしてきたか,なかでも特にhaloperidolの使用の状況と問題点について検討を行なった。
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