特集 日本精神医学と松沢病院
都立松沢病院創立百年を記念して
序論
秋元 波留夫
1
1都立松沢病院
pp.1023
発行日 1980年10月15日
Published Date 1980/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203156
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都立松沢病院は,その源流である東京府癲狂院が開設された明治12年(1879年)から数えて百年の歳月を経たことになる。それが歩んだ道とそれがになってきた役わりはただ単に東京という一地方だけではなく,わが国全体の精神医学と精神科医療に通ずるものであり,関連をもつものであった。
都立松沢病院創立百年を記念する式典において,私は新任の院長として挨拶を述べたが,そこで強調したことは,松沢病院がいたずらに古い伝統にあぐらをかくことなく,精神科医療のあるべき姿を模索する実践の場として新しい歴史をきりひらく決意をもつということだった。
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