特集 IgG4関連疾患を整理する!
序論
後藤 浩
1
1東京医科大学医学部眼科学分野
pp.441-441
発行日 2018年5月5日
Published Date 2018/5/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000651
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「IgG4関連疾患」という病名を眼科領域でも耳にするようになって久しい。この疾患にみられる眼病変を今日では「IgG4関連眼疾患」と呼ぶが,少々誤解を恐れずに本疾患をひと言で説明すると,「以前から我々が認識していた両側涙腺と唾液腺が対称性に腫大するミクリッツ病こそが,IgG4関連眼疾患」ということになる。すなわち,「ミクリッツ病の患者さんの血清中のIgG4は異常高値を示し,かつ涙腺や唾液腺の生検組織にはIgG4を産生する形質細胞の浸潤がみられる」のである(Yamamoto M et al:Rheumatology 44, 2005)。その後,数多くの症例の蓄積により,本症は涙腺以外にもさまざまな眼病変をきたすことが知られるようになり,今日に至っている。
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