動き
「青年期精神医学研究会」の印象
馬場 謙一
1
Kenich Baba
1
1群馬大学教育学部
1Dept. of Education, Gunma Univ.
pp.1017-1019
発行日 1980年9月15日
Published Date 1980/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203154
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去る4月12日,大阪市ロイヤルホテルにおいて,大阪大学精神科の思春期外来創設15周年を記念して,青年期精神医学研究会が開催された。創設は,昭和39年ということなので,実際には16周年に当たるわけであるが,この領域のパイオニアとしての,想像される多くの困難をのり越え,先にわが国最初の青年期精神医学のモノグラフを上梓し,さらに着実な臨床経験をつみ重ねて今日を迎えられたスタッフの方々に対して,心からお祝いの言葉を申し上げたい。
本研究会の趣旨には,草創期の長い苦労の後で,ようやく一息つける地点に立って,これまでの足どりを回顧し,将来を展望しておきたいという意図がこめられていたのは当然であろうが,もう一つには,司会の一人清水将之氏が開会の辞で述べたように,これまで青年期精神医学が必ずしも正当な位置を与えられてこなかった「わが国の精神医学会に敢て一石を投じたい」という切実な願望もまたこめられていた,といえそうである。
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