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日仏学術交流の一環として日本学術振興会およびC. N. R. S.(国立科学研究院)の主催する日仏学術シンポジウムが東京で開かれたのは1976年であるが(参加部門:数学,核物理,地理,経済,言語学),今回はそれをうけて1979年10月3日〜16日の期間フランスにおいて開催するという企画のもとに行なわれたものである。かねてよりこの学術シンポジウムに参加する部門に関して,日仏会館学術委員会より日仏医科会会長小林龍男名誉教授(千葉大)あてに医学部門からの参加を求められていたが,以前より日仏交流の持たれてきた分野の一つである精神医学領域ではという考えから,その中でも今日的な課題を有しまたフランスにとっても歴史的意義のある精神薬理学を中心にという提案がなされたものである。そして1977年折しも来日中であったPichot教授がフランス側のorganisateurになられることを快諾されたことによって急速に実現の運びとなり,上に述べた学術振興会,C. N. R. S. のほか東京日仏会館,フランス外務省,D. G. R. C. S. T.(文化技術交流総局),I. N. S. E. R. M.(国立保健医学研究所)の後援のもとに行なわれた。ちなみにこの第2回日仏学術シンポジウムへの他の参加部門は,日本研究,法律,核物理,数学,光化学,固体物理であり,全体で7つの分野にわたる日仏交流がなされた。
精神薬理学シンポジウムには,フランス側からは組織委員長であるPichot教授をはじめとしてSutterおよびScotto教授(Marseille),Silnon教授(Pitié-Salpetrière),Deniker教授(Sainte-Anne),Guyotat教授(Lyon),Lambert博士(Chambéry),KammererおよびSinger教授(Strasbourg)ほか薬理学,精神医学の両分野から多くの参加と協力が得られた。これに対して日本側の参加者は,小林龍男(千葉大名誉教授・薬理学),瀬川富朗(広島大教授・薬理学),植木昭和(九大教授・薬理学),高橋良(長崎大教授),伊藤斉(慶大助教授),栗原雅直(虎の門病院),武正建一(杏林大教授)の各講演者のほか吉本,松本,高城(長崎大),吉田,浜田(慶大),小泉(弘前大)などの方々がこれに加わることができた。
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