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I.はじめに
昭和54年9月17日(月)から19日(水)までの3日間,札幌市の札幌パークホテルおよび北海道大学医学部精神医学教室において,世界保健機構(WHO)主催の第5回生物学的精神医学研究および研修WHO協力センター主任研究者交換訪問(The 5th Exchange of Visits of Head Investigators of the WHO Collaborating Centers for Research and Training in Biological Psychiatry)が開かれた。
参加者はDr. William E. Bunney(NIMH,米国),Dr. Alec J. Coppen(MRC Neuropsychiatry Laboratory,英国),Prof. Hans Hippius(ミユンヘン大学,西ドイツ),Prof. Paul Kielholz(バーゼル大学,スイス),Dr. Louis A. Ordonez(ベネゼラ中央大学,ベネゼラ),Prof. Marat Vartanian(ソ連科学アカデミー,ソ連)の各WHO協力センター長およびDr. Felix E. Vartanian(精神衛生部門,WHO)で,Prof. Herman M. van Praag(ユトレヒト大学,オランダ)とProf. Ole J. Rafaelsen(コペンハーゲン大学,デンマーク)は講演旅行などのため欠席した。
日本側からは厚生省および国立精神衛生研究所を代表して同研究所中川泰彬部長,日本生物学的精神医学会を代表して同学会事務局長の福田哲雄同志社大教授が出席した。また名占屋保健衛生大学から渡辺雅幸,沢裕両氏がオブザーバーとして参加した。
またホスト側として筆者とともに山内俊雄助教授および斎藤嘉郎講師が中心となって会議の準備および設営にあたり,全教室員が積極的に協力した。さらに秘書役として札幌藤学園大学のAngela Frieseke教授および及川正子嬢が会議記録の整理やタイプに当った。また北海道臨床精神薬理研究会(会長:諏訪望北大名誉教授)が後述の歓迎会を主催した。
このような会合が札幌で開かれたのは,昭和43年以来北大精神医学教室がアジア地区のWHO Regional Reference Center for Research and Training in Psychopharmacologyであること,PsychopharmacologyのセンターがBiological Psychiatryのセンターを兼ねる場合が多いこと,WHOの依頼で北大が民族間の抗うつ剤用量比二重盲検試験を施行中であることなどから,旧知のDr. F. E. Vartanianの強い要請をうけたためである。
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