Japanese
English
研究と報告
特異なPost-Traumatic Amnesiaについて—Concussion Amnesiaの3例
3 Cases of the Peculiar Post-traumatic Amnesia
森 俊憲
1
,
加藤 秀明
2
,
加藤 稔
3,4
,
吉田 弘道
1
Toshinori Mori
1
,
Hideaki Kato
2
,
Minoru Kato
3,4
,
Hiromichi Yoshida
1
1犬山病院
2岐阜大学神経精神科
3須田病院
4現所属:ヒダ神経科クリニック
1Inuyama Mental Hospital
2Dept. of Neuropsychiatry, Gifu University School of Medicine
3Suda Mental Hospital
pp.1105-1110
発行日 1979年10月15日
Published Date 1979/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203003
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.はじめに
頭部外傷後,逆向健忘とともに時に外傷後に起こった出来事についても健忘が生ずることが知られている。Russell19)はこのようなpost-traumatic amnesiaの持続期間は,脳損傷の重症度を考慮するうえでの重要な指標になると述べている。しかしながら,外傷の程度が軽微でまったく意識喪失に気づかれないにもかかわらず,その後一定期間内の健忘を生じ,かつその間の行動は正常と思える症例も稀にではあるが報告されている。今回われわれはこのような経過を示した特異なpost-traumatic amnesiaの3例を経験したので,文献的な考察を含めて報告したい。
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.