Japanese
English
研究と報告
全生活史健忘を呈した小児の1例
A Case of Psychogenic Amnesia in Children
加藤 秀明
1
,
森 俊憲
2
,
吉田 弘道
2
Hideaki Kato
1
,
Toshinori Mori
2
,
Hiromichi Yoshida
2
1岐阜大学医学部神経精神医学教室
2犬山病院
1Dept. of Neuropsychiatry, Gifu University School of Medicine
2Inuyama Mental Hospital
pp.53-56
発行日 1979年1月15日
Published Date 1979/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202878
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
学童期(11歳7カ月,小学6年)に発症した全生活史にわたる心因性健忘(全生活史健忘)の1例を報告し,虚言との鑑別や心的機制などについて検討した。本症例は,少なくともわが国における全生活史健忘の報告のなかでは最も若年者の症例であった。この例外的な年少者発症を,持続的な葛藤が存在した状況とそれにより形成された自我の歪み(強さ)の両者が存在したことにより発症したと考えた。
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.