特集 妄想
序論
笠原 嘉
1
1名古屋大学医学部精神医学教室
pp.116
発行日 1979年2月15日
Published Date 1979/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202887
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- 文献概要
何よりもまず,この「妄想」というシンポジウムの行なわれた「精神病理懇話会・富山」について一言することをお許し願いたい。富山在住の精神科医8名が実行委員になって開かれた会である。河合義治(県立中央病院),刑部侃(厚生連滑川病院),高柳功(有沢橋病院),武内徹(高岡市民病院),谷野亮爾(谷野呉山病院),高田信男(市立砺波厚生病院),平野正治(県立中央病院),福田孜(福田病院)の8氏。そして実行委員会を代表して高柳功氏がプログラムに掲げておられる趣意書は本会の性質をよく表わしていので,一寸引用させていただこう。
「……御承知の如く,近年精神病理学の分野では研究発表の場が著しく制約され,研究の成果を公表し討論する機会にもほとんど恵まれないのが実情である。このような事態は,日本の精神病理学の将来にとって大きな損失であり,また多くの精神科医にとって不幸なことと考えます。そこで数年来ささやかな勉強会をつづけている富山県下の精神科医有志が"精神病理懇話会・富山"を開催し,研究発表の場を提供しようと,かねてより準備をすすめて参りました。このほどその要綱がまとまりましたのでここに御案内申上げます……。」
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