古典紹介 解説
W. クライネ「周期嗜眠症」
遠藤 正臣
pp.205-207
発行日 1976年2月15日
Published Date 1976/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202447
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医学の領域での古典には後人の模範・典型となるべき価値の定まった著述のみならず,新しい問題発見の糸口を示したものも含まれて然るべきと思うが,そのような観点からKleineのこの論文を紹介し,問題のその後の展開に触れたい。
睡眠発作は種々の疾患で現れるが,まずGélineauによってNarkolepsieが分けられ,さらにSauerの提案するPyknolepsieが独立させられたとKleineは展望した後,これら短時間の発作に比し比較的長時間続き周期的に発来する睡眠状態があり,このperiodische SchlafsuchtはEpilepsieやHysterieやその他の身体的・精神的疾患と直接の関係はないが,全例にabnorme minderwertige Gehirnanlageのあることから,ある体質的な病気でEpilepsie,Hypnolepsie,Pyknolepsie,episodische Verstimmung,episodischer Dämmerzustand等々とともに,1つの大きなFormenkreis(Kleist)に属すると位置づけをし,その他に詳細な症候学をこの論文で述べている。
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