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連載 神経学を作った100冊(75)
エコノモ『嗜眠性脳炎――その後遺症と治療』(1929)
One Hundred Books which Built up Neurology (75)-Constantin Alexander Economo Freiherr von San Serff: "Die Encephalitis lethargica, ihre Nachkrankheiten und ihre Behandlung" (1929)
作田 学
1
Manabu Sakuta
1
1日本赤十字社医療センター神経内科
1Department of Neurology, Japanese Red Cross Medical Center
pp.312-313
発行日 2013年3月1日
Published Date 2013/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416101450
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エコノモ(Constantin Alexander Economo Freiherr von San Serff;1876-1931)は現在のルーマニアのブライラでギリシャ人の両親の間に生まれた。彼は中世からオーストリア帝国領(現・イタリア領)であったトリエステで幼少期を過ごし,その後ウィーンに出て,1901年にウィーン大学医学部を卒業した。
卒業後,ウィーン大学病院のノートナーゲル(Carl Wilhelm Hermann Nothnagel;1841-1905),パリの精神医学者マニャン(Valentin Magnan;1835-1916),神経学者ピエール・マリー(Pierre Marie;1853-1940),ストラスブールのベーテ(Albrecht Julius Theodor Bethe;1872-1954),ミュンヘンのクレペリン(Emil Kraepelin;1856-1926)を含む12人ほどの学者の下で学び,1906年にワグナー・ヤウレック(Julius Wagner Ritter von Jauregg:1919年にJulius Wagner-Jaureggに改名;1857-1940)の精神医学教室の助手として戻った。その後の一生をウィーン大学で過ごすことになる。ちなみにワグナー・ヤウレックは進行麻痺のマラリアによる発熱療法で1927年にノーベル医学賞を授与されている。
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