Japanese
English
研究と報告
慢性幻覚妄想状態を伴う結節硬化症の1例
A Case of Tuberous Sclerosis with Chronic Hallucinatory Paranoid State
小片 富美子
1
,
原田 憲一
1
Fumiko Ogata
1
,
Kenichi Harada
1
1信州大学医学部神経精神医学教室
1Dept. of Neuropsychiatry, Faculty of Med., Shinshu Univ.
pp.63-67
発行日 1974年1月15日
Published Date 1974/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202131
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I.はじめに
結節硬化症は現在ではその出現頻度として稀な疾患とは考えられていない。とくにその臨床症状を持つものの診断は容易であって,その身体的所見に関する報告は数多い。
しかし本疾患の精神症状に関連した報告は精神薄弱をめぐる問題を除けば比較的少ない。その中では情動障害や緊張病性興奮状態が主として観察されていて,慢性の幻覚妄想状態についての報告はきわめて稀である。
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