Japanese
English
研究と報告
Pimozideによる慢性精神病の治療について
Klinische Erfahrungen an chronifizierten Psychosen mit einem neuen Psychopharmakon Pimozide
木村 敏
1
Bin Kimura
1
1名古屋市立大学神経精神科
1aus der Neuropsychiatrischen Klinik der Städtischen Universität Nagoya
pp.755-760
発行日 1972年8月15日
Published Date 1972/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201925
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I.緒言
Pimozide(R-6238,以下PZと略記)はJanssen社が開発し,同社と藤沢薬品中央研究所が基礎実験を行なった新しい向精神薬である。その化学構造は1-{〔4,4-bis(p-fluorophenyl) butyl〕-4-piperidyl}-2-benzimidazoloneで,下のごとき構造式を有する。
A. J. Janssenら1)により実施されたPZとHaloperidolおよびChlorpromazinとの比較薬理研究によると,PZの薬理作用はChlorpromazinよりHoloperidolに類似し,作用持続の著しく長いことと毒性の低いことを特徴とする。藤沢薬品中央研究所2)の実験によると,PZは多くの点でこの両薬剤と似ているが,麻酔遷延作用が非常に弱く,大量でも電撃痙攣を抑制しない点で他のmajortranquilizerと異なり,Haloperidolより中枢作用,毒性ともにかなり弱い。
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