Japanese
English
研究と報告
地区内精神障害者の把握に関する臨床統計的研究—1日調査の新しい工夫
Clinical and Statistical Study on the Psychiatric Patients in Catchment Areas: New Method on One-day Survey
佐藤 壱三
1
,
石川 鉄夫
1
,
関口 哲
1
,
清水 哲
2
,
立原 タマ子
2
Ichizo Sato
1
,
Tetsuo Ishikawa
1
,
Satoshi Sekiguchi
1
,
Akira Shimizu
2
,
Tamako Tachihara
2
1国立国府台病院
2銚子市立病院精神科
1Dept. of Psychiat., Konodai National Hospital
2Dept. of Psychiat., Chosi City Hospital
pp.959-965
発行日 1969年12月15日
Published Date 1969/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201544
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Ⅰ.いとぐち
最近,地域精神医学の領域に関する研究は,しだいにその数を増加してきている。地域精神医学には,いくつかの重要課題があるが1)2),その一つである,地域に対する治療責任の問題を考究するにあたつては,病院の診療の実態の把握は,欠かせられない重大な課題である。
従来の精神科病院(病院精神科)の診療実態の研究は,入院患者が中心となつてきているが3),これが,精神科疾患の特質上,常識的なことであつた4)5)。しかし,地域精神医学の進展とともに,病院の診療責任は,単に入院患者中心に終始するだけでは不十分ということになり,いわば地域と病院の接点ともいうべき,外来患者が,新たに比重を占めてきている,あるいは占めるべきである,という考えが当然強まつてくるわけである3)。
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