Japanese
English
研究と報告
企業と精神科医の問題
Some Comments on the Relation between Industry and Psychiatrist
小西 輝夫
1,2
Teruo Konishi
1,2
1松下電器健康管理センター
2松下病院精神神経科
1Matsushita Health Service Center
2Dept. of Neuropsychiat., Matsushita Hospital
pp.953-958
発行日 1969年12月15日
Published Date 1969/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201543
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I.はじめに
戦後,日本の精神医学界は,向精神薬の登場を初めとする多くの画期的な出来事を経験してきているが,精神科医の実践的活動領域が飛躍的に拡大したことも,そのひとつにかぞえてよいであろう。
戦前,精神科医の活動範囲は,ほとんどが大学か精神病院にかぎられていた。いわば大衆とは縁の遠い,世俗を超越したような場所にしかいなかつたわけである。それが戦後になつて街の総合病院に進出し,児童相談所・少年鑑別所・家庭裁判所・精神衛生センターなどの公的機関にも,精神科医の存在は不可欠となつた。やがて精神科診療所も一般化し,大衆のあいだに根をおろした存在となる日も遠くはないであろう。
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