Japanese
English
研究と報告
抑うつ状態に対するMonochlorimipramine(Anafranil)点滴静注療法の臨床経験
Clinical Trial of Intravenous Drip Administration of Chlorimipramine (Anafranil) in Depressive States
切替 辰哉
1
,
三條 昭二
1
,
能戸 千年
1
,
智田 広徳
1
,
伊藤 弘
1
,
遠藤 五郎
1
,
樫村 博康
1
,
小泉 明
1
,
深瀬 享三
1
Tatsuya Kirikae
1
,
Shoji Sanjo
1
,
Chitoshi Noto
1
,
Hironori Chida
1
,
Hiroshi Ito
1
,
Goro Endo
1
,
Hiroyasu Kashimura
1
,
Akira Koizumi
1
,
Kyozo Fukase
1
1岩手医科大学医学部神経精神科教室
1Dept. of Neuropsychiat., School of Medicine, Iwate Medical Univ.
pp.399-403
発行日 1969年5月15日
Published Date 1969/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201480
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1.G34586(Anafranil)を内因性うつ病,退行期うつ病,反応性うつ病,動脈硬化性うつ状態,精神分裂病のうつ状態,その他のうつ状態など,22例に使用した。
2.使用方法は全例に,最初の10日間にAnafranil(25〜75mg)を5%ブドウ糖溶液500cc中に稀釈し点滴静注を施行した。その後,錠剤1日量(75〜225mg)を漸増,漸減法により使用した。
3.内因性うつ病,神経衰弱様状態に著効を示した。
4.静穏作用よりむしろ賦活作用の強い薬剤であつた。
5.睡眠作用は少ないが少量の催眠剤または,minortranquilizerを併用すれば,いつそう効果が得られる。
6.副作用では,発汗,振戦,口渇などあるが,特別問題になるものはなかつた。
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