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特集 地域精神医学—その理論と実践
第63回日本精神神経学会総会シンポジウム
精神病院の立場から
Principles and Practice of Community Psychiatry: some experiences in a city hospital.
佐藤 壱三
1
I. Sato
1
1銚子市立病院神経科
1Dept. of Neuropsych., Choshi City Hospital
pp.792-796
発行日 1966年10月15日
Published Date 1966/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201072
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I.はじめに
わが国でこの領域がそれとしてうぶ声をあげたのは,1963(昭和38)年5月東京で行なわれた日米合同精神医学会であろうと思われる。このときもちいられたcommunity psychiatryあるいは地域社会精神医学1)という言葉は,今回は地域精神医学と名を改め,またときに共同体精神医学2)とも訳されている。この訳語のさまざまに象徴されるように,ある人はこれを社会精神医学の一分野とみなし,ある人は逆に理論的な面の強い社会精神医学に実践面を加えたより包括的な概念と理解し,ある人はこの両者をまったく同一視している。
しかしこれはわが国に特有なことというよりはむしろ世界的な現象と解すべきようで,各国はそのおのおのに特有な社会制度や精神医学の歴史を背景に,それぞれ特色あるあゆみをこの領域で展開しているようである。
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