Japanese
English
研究と報告
新しい精神病治療薬PZ 1511(Defecton)の臨床試験
Klinische Erprobung der neuen Psycholeptica, PZ-1511 (carbadipimidine)
藤田 貞雄
1
,
由良 了三
1
,
西願寺 弘通
1
,
後藤 基裕
1
,
出口 武夫
1
S. Fujita
1
,
R. Yura
1
,
H. Saiganji
1
,
M. Goto
1
,
T. Deguchi
1
1四日市日永病院
1Heilanstalt "Hinaga".
pp.821-824
発行日 1965年9月15日
Published Date 1965/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200903
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I.はじめに
PZ1511(carbadipimidine)は吉富製薬で新しく開発された薬物でつぎのごとき構造をもつ。すなわちimipramineの核にdipiperoneの側鎖のついたもので,薬理実験でimipramine様の作用のあることが示されている。
しかしbutyrophenone系の薬物様の効果も期待されたので,適応症状を一応,抑うつ気分,欲動減少と予想し,ここ6ヵ月にわたつて種々の精神病に試用してみた。
試用実験は健康人から始め,つぎに少数の,あらゆる治療に抵抗した重症分裂病について行ない,作用のだいたいのオリエンテーションをつけて少しずつ対象の範囲を拡大し,現在試用例数がすでに100名をこえた。
ここに現在までの成績をまとめて報告する。
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