Japanese
English
研究と報告
精神療法過程における行動化acting outの研究(その1)—現象の記述とその類型について
Psychotherapeutic Observation of Acting Out
小此木 啓吾
1
,
鈴木 寿治
1
,
河合 洋
1
,
岩崎 徹也
1
,
目黒 克巳
2
,
玉井 幸子
3,4
K. Okonogi
1
,
T. Suzuki
1
,
H. Kawai
1
,
T. Iwasaki
1
,
K. Meguro
2
,
S. Tamai
3,4
1慶応義塾大学医学部神経料
2国立国府台病院神経料
3精神医学研究所
4東京武蔵野病院
1Dept. of Neuro-psychiat., Keio univ.
2Neuropsychiatric Dept, Kōnodai Hospital
4Tokyo Musashino Hospital
pp.779-788
発行日 1963年10月15日
Published Date 1963/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200616
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I.まえがき
ともすると,精神療法というと客観性に乏しく,現象記述の段階を飛躍して,主観的な解釈や思弁をほしいままにするという批判があり,また,事実そのような偏りもなかつたとはいえない。
精神療法そのものが精神医学の中で,適切な方法としての役割をはたすためには,精神療法現象学ともいうべき,誰が実施してもほぼ共通した現象を観察しうるような方法と,それを共通した言葉で報告し,論じ合える記述的な概念が必要である。
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