Japanese
English
研究と報告
一卵性のふたごの一方に現われたヒステリーの1例
A case of hysteria observed in one of monozygotic twins
飯田 真
1,2
S. Iida
1,2
1東京大学精神医学教室
2東京大学脳研究所
1Department of Neuro-Psychiatry, University of Tokyo, School of Medicine
2Institute of Brain Research, University of Tokyo, School of Medicine
pp.95-99
発行日 1960年2月15日
Published Date 1960/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200187
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.まえがき
双生児法による神経症の研究は,神経症の発現の様相を素質と環境との両面から力動的に明らかにする有力な方法であると考えられる。しかしこのような研究は,わずかにSlaterの53組(うち一卵性のふたごは8組であり,しかも精神病質の症例が多いので,神経症研究における意味は少いものと思われる),諏訪の2組の報告があるだけである。
近年私たちは,ふたごを使つて神経症の研究を試みているが,すでに,一卵性のふたごの一方にヒステリーの現われた症例を4組経験したので,その中の1組について報告する。
Copyright © 1960, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.