臨床實驗
一卵性双生兒の一方に現われた網膜色素變性
靑木 豊
1
1群大眼科
pp.15-16
発行日 1952年1月15日
Published Date 1952/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410201034
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はしがき
近年遺傳學,優生學の立場から双生兒の研究が活溌になり,三谷氏は一卵性双生児と色神異常との關係,吉村氏は單性緑内障,松原,宮下氏は双生兒のヒステリー性視野,鹽路氏は夜盲症及び共働性斜視,江原氏は双生兒の兩方に來た網膜色素變性,倉知氏は共働性外斜視,水谷氏は調節の類似性,又大塚氏は双生兒の屈折異常,眼瞼裂の遺傳學的觀察を行い,何れもその遺傳性を強調している。
私は明らかに一卵性双生兒であるにも拘らず,その一方にのみ定型的な而もかなり重症の網膜色素變性を認め他方は全く正常である興味ある症例を經驗したので,その大要を報告する。
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