Japanese
English
研究と報告
文字新作について—日本文字の場合の特色
Neographism in Japanese Language
井村 恒郎
1
,
野上 芳美
1
,
林 英三郎
1
,
松岡 緑
1
T. IMURA
1
,
Y. NOGAMI
1
1日本大学医学部神経科教室
1Department of Neuropsychiatry, School of Medicine, Nihon University
pp.537-543
発行日 1959年8月15日
Published Date 1959/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200118
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Ⅰ.まえがき
インド・ヨーロッパ語族にぞくする欧米各国の言語は,いちように表音文字をつかつているが,日本語では表音文字であるカナと同時に,表意文字である漢字を併用している。漢字は,表意文字として発達してきた関係から,その字数ははなはだ多く,そのおのおのが千差万別の複雑な字形をそなえている。
日本における文字の性格と慣習は,欧米の場合と比較して,まだいくらも相違点があるが,以上の一点からみただけでも,日本の精神病者にみられる文字新作が,欧米の患者のそれとはちがつたあらわれ方をすることが予想される。
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