書評
―Francesc Colom,Eduard Vieta 原著,秋山 剛,尾崎紀夫 監訳―双極性障害の心理教育マニュアル―患者に何を,どう伝えるか
加藤 忠史
1
1理化学研究所脳科学総合研究センター・精神疾患動態研究チーム
pp.952
発行日 2012年9月15日
Published Date 2012/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405102273
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双極性障害は脳の疾患であり,再発予防効果を持つ薬剤が存在する。それだけに,薬物療法に力点が置かれることが多い。しかし,薬剤は,服用しなければ効果がなく,長期に予防薬を服用することは容易ではない。したがって,薬物療法と心理教育が,双極性障害の治療において,車の両輪となる。
本書は,双極性障害の心理教育に特化した初めての日本語の書物である。著者のVieta氏は,新薬の臨床試験の論文を多く発表し,講演会などで引っ張りだこの著名な双極性障害研究者であり,Colom氏と共に,多くの心理教育の論文を執筆している。
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