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私のカルテから
BACSによる認知機能障害評価を考慮した支援により就労に成功した統合失調症の1例
Successful Work Support with Consideration of the Cognitive Impairment:A case report
稲田 健
1
,
石郷岡 純
1
Ken INADA
1
,
Jun ISHIGOOKA
1
1東京女子医科大学医学部精神医学講座
1Department of Psychiatry, Tokyo Women's Medical University, School of Medicine, Tokyo, Japan
pp.819-821
発行日 2010年8月15日
Published Date 2010/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101685
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はじめに
統合失調症における認知機能障害は,陽性症状や陰性症状以上に,社会適応や社会復帰と関連することが知られている1)が,一般臨床で適切に取り扱われていない印象がある。今回,認知機能障害に注目し,BACS(the brief assessment of cognition in schizophrenia)日本語版2)を用いて認知機能障害を評価したうえで就労援助を行ったところ,就労に成功した統合失調症の1例を経験した。認知機能障害を評価して治療を行うことは臨床上有用であると考えられたので報告する。なお,本症例報告の投稿に際して,患者本人から口頭での同意を得ている。
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