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資料
精神科病床における突然死症例の臨床的研究―都立松沢病院病歴データから
Clinical Correlates of Sudden Death Cases in Psychiatric Inpatients:A chart review study of Tokyo Metropolitan Matsuzawa Hospital
今井 淳司
1
,
須藤 康彦
1
,
林 直樹
1
,
岡崎 祐士
1
Atsushi IMAI
1
,
Yasuhiko SUDO
1
,
Naoki HAYASHI
1
,
Yuji OKAZAKI
1
1東京都立松沢病院精神科
1Tokyo Metropolitan Matsuzawa Hospital, Department of Psychiatry, Tokyo, Japan
キーワード:
Sudden death
,
Psychiatric inpatient
,
Frequency
,
Choking
,
Pulmonary embolism
,
Myocardial infarction
,
Pneumonia
Keyword:
Sudden death
,
Psychiatric inpatient
,
Frequency
,
Choking
,
Pulmonary embolism
,
Myocardial infarction
,
Pneumonia
pp.905-914
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101492
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はじめに
突然死とは,WHOによると「瞬間死または24時間以内の死亡で,非自然死を含まないもの」である。精神科臨床において,このような死は臨床経験を積むうちに,必ずといってよいほど遭遇するものである。特に精神科入院中の突然死は,重大な問題となる。
しかし,精神科病床における突然死の研究は不十分である。世界的にみても1972年の米国の3施設での研究30)や,英国での精神科入院患者の突然死に関する研究1)など少数であり,わが国においても突然死と向精神薬との関連について調べた松下と松井の報告16)や自殺を含めた大塚らの報告20),藤岡らによる9症例の報告2)などがあるのみであり,その実態は十分明らかになっていない。
我々は本報告において都立松沢病院で7年6か月間に発生した突然死症例53例(男性25名,女性28名)を調査した結果を提示し,その発生頻度やリスクファクターについて検討を加えたので報告する。
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