Japanese
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私のカルテから
Parkinson病治療中に体感幻覚症状を呈しolanzapineが有効であった1例
A Case of Parkinson's Disease with Cenesthetic Hallucination Responsive to Olanzapine
谷口 和樹
1
,
松尾 幸治
2
,
沖本 啓治
2
,
綱島 浩一
2
,
加藤 進昌
2
Kazuki TANIGUCHI
1
,
Koji MATSUO
2
,
Keiji OKIMOTO
2
,
Kouichi TSUNASHIMA
2
,
Nobumasa KATO
2
1済生会鴻巣病院
2東京大学医学部精神医学
1Saiseikai Kounosu Hospital
2Department of Neuropsychiatry, Facility of Medcine, University of Tokyo
pp.753-754
発行日 2004年7月15日
Published Date 2004/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100523
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- Abstract 文献概要
はじめに
Parkinson病の治療においてはレボドパおよび脱炭酸酵素阻害薬との配合剤(以下,L-DOPA)やbromocriptineなどのドパミン受容体作動薬が中心となっている。しかしこれらの薬剤により幻覚・妄想といった精神病様症状を生じうる。治療はL-DOPAを減量あるいは定型抗精神病薬投与が行われるが,Parkinson症状が増悪し,難渋することが多い。
今回我々はParkinson病に対し,L-DOPAを投与され,15か月後に体感幻覚症状を呈した1例を経験した。種々の抗精神病薬で効果が乏しかったが,olanzapine少量投与により体感幻覚症状の改善を認めた症例を経験したので報告する。
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