Japanese
English
Bedside Teaching
動脈内皮機能の臨床的評価
Clinical Evaluation of Endothelial Function
相澤 健一
1,2
,
中村 哲也
3
,
永井 良三
1,2
Kenichi Aizawa
1,2
,
Tetsuya Nakamura
3
,
Ryozo Nagai
1,2
1東京大学大学院医学研究科
2東京大学医学部循環器内科
3群馬大学医学部第二内科
2Department of Cardiology, Faculty of Medicine, The University of Tokyo
3Second Department of Internal Medicine, Gunma University School of Medicine
pp.1247-1251
発行日 1999年12月15日
Published Date 1999/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404910120
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はじめに
血管内皮は,自らさまざまな血管作動性物質を産生・放出することによりその機能を調節している.この血管作動性物質の代表が一酸化窒素(NO)である.NOは血管拡張作用のみならず,血小板凝集抑制,好中球の血管壁への付着・浸潤の抑制,その機序としての接着分子発現の抑制,平滑筋細胞増殖の抑制など実に様々な作用を有する.これらはすべて抗動脈硬化作用につながる.近年,動脈硬化の促進因子として内皮細胞機能の低下が考えられてきており,内皮細胞機能の保護が動脈硬化を予防する上で重要なコンセプトとなりつつある.
最近の診断機器の進歩により,さまざまな方法で動脈内皮機能の程度が臨床的に評価され,この結果は診断および治療に活用されてきている.本稿では特に動脈内皮機能の臨床的評価について述べる.
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