Japanese
English
特集 血管内皮細胞からみた循環器疾患の新しい展開
血管内皮細胞と動脈硬化
Endothelial Cells and Atherosclerosis
横手 幸太郎
1
,
斎藤 康
1
Kohtaro Yokote
1
,
Yasushi Saito
1
1千葉大学医学部第二内科
1Department of Internal Medicie Ⅱ, School of Medicine, University of Chiba
pp.1059-1064
発行日 1992年11月15日
Published Date 1992/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900567
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はじめに
血管内皮細胞は,その名の通り血管内腔を内張りする一層の細胞層を形成している.この高度に分化した細胞群は,絶えず血流にさらされる環境にあって,各種の刺激に応じ,ダイナミックで多彩な機能を発揮しうることが近年明らかになってきた.動脈硬化巣にみられる特徴的な所見は,内膜における平滑筋細胞の増殖と泡沫細胞巣の形成であるが,これらの変化の過程にも内皮細胞が積極的に働きかけていることが示唆されている.
本稿では最近の知見をふまえ,主に動脈硬化病変形成の観点から内皮細胞の役割について論じてみたい.
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