Japanese
English
特集 睡眠呼吸障害—生活習慣病の危険因子として
不整脈
Cardiac Arrhythnnias in Sleep Apnea Syndrome
大塚 邦明
1
Kuniaki Otsuka
1
,
Christian Guilleminault
2
1東京女子医科大学附属第二病院第一内科
2Stanford University, Sleep Disorders Clinic and Research Center
1Department of Medicine, Tokyo Women's Medical College, Daini Hospital
pp.1169-1173
発行日 1998年12月15日
Published Date 1998/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404910093
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はじめに
Verrier1)は,生涯をかけて心臓疾患における中枢神経系の関与を追求している.なかでも,睡眠と夢と突然死をその解明に関わる3つのキーワードにしている.われわれも2〜16),睡眠と心臓病,あるいは睡眠時無呼吸と血圧変動・心拍変動との関連をいろいろと検討してきた.睡眠時無呼吸症候群ははすでに欧米だけではなく17),わが国においても18)重要な疾患概念として一般的に認識されなければならない.Heら19)の報告では,睡眠時無呼吸症候群の患者の生命予後は極めて悪い.Lavieら20)も同様の検討を行い,心肺疾患死が多く,その背景因子として加齢・肥満・高血圧が抽出されたと報告している.Guilleminaultら21〜25),Shepard26,27)は,なかでも心臓性不整脈を中心とする心機能の異常が,睡眠時無呼吸症候群の患者の生命予後に大きく作用していると考察している.そのため,Javaheri28)により大規模臨床試験の重要性が提唱され,Quanら29)によりSleep Heart Health Studyが企図されたのが現況である.
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