Japanese
English
Bedside Teaching
高齢者の不整脈管理
Management of Arrhythmia in Elder Persons
林 潤一
1
Junichi Hayashi
1
1杏林大学医学部高齢医学
1Department of Medicine & Gerontology, School of Medicine, Kyorin University
pp.1215-1218
発行日 1997年12月15日
Published Date 1997/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404910081
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
高齢者の診療において不整脈を認める機会は多い.上室性・心室性あるいは単発性・多発性などの種類を問わず不整脈は加齢に伴い増加する1).ただし,触診・聴診に割く時間や回数,安静12誘導心電図やHolter心電図の検査方法の違い,などにより個々の臨床の場で不整脈を診断する頻度は異なってくる.“ふらつき”“めまい”などの症状から不整脈の検索を積極的に行うかにもよろう.
高齢者に高頻度に認める不整脈の管理にあたっては,まず不整脈の正確な診断が求められる.ここで留意すべきは不整脈の種類が同じでも高齢患者それぞれで臨床的重要性は異なることである.次に,その高齢者の健康状態ないし基礎疾患を把握し,その病状の評価,誘因の検索を行う.管理中は,予期しうる合併症への対策,増悪因子からの回避,薬剤血中濃度モニタリングなどが必要となる.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.