Japanese
English
装置と方法
心腔内テレメトリー電位長時間記録法によるペースメーカー作動解析の応用
An aplication of ambulatory intracardiac electrogram recording by telemetry system on analysis of pacemaker function
門脇 謙
1
,
佐藤 匡也
1
,
阿部 芳久
1
,
熱海 裕之
1
,
中込 晃
1
,
熊谷 正之
1
Ken Kadowaki
1
,
Tadaya Sato
1
,
Yoshihisa Abe
1
,
Hiroyuki Atsumi
1
,
Akira Nakagomi
1
,
Tadayuki Kumagai
1
1秋田県成人病医療センター循環器科
1The Division of Cardiology, Akita Medical Center
pp.859-863
発行日 1990年9月15日
Published Date 1990/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404910006
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近年,ペーシング工学がもたらしたプログラム機能の変遷は著しい。1981年に制定されたICHDコード1)からみると,かつての固定レート型心室ペーシング(VOO)は,デマンド機構が付加された型(VVI)となり,さらにパルス発生装置(generator)の小型軽量化や電池寿命の延びなどからdual chamber pacingへと展開した。心房心室順次ペーシング(DDD)がその代表であり,心房機能を生かした生理的な調律を生む。この最新型ペースメーカーの特徴は,パルスレート,パルス幅,パルス振幅,刺激モード,不応期,感度など心房心室ごと生体に応じたそれへと変更できることで,これらマルチプログラマブル機能を発揮させるためのテレメトリー(telemetry)機構も内蔵されている。
こうして生体に適合したペーシングへとプログラム機能が向上したが,反面その作動についてはより複雑な状況を呈していることが想定される。その観察には,現在まで種々の心電図記録やテレメトリー電位記録2)が用いられてきた。しかし,前者は長時間記録は行えるものの,あくまで体表誘導であり精度の点では後音に劣る。また後者も心腔内電位が捉えられる利点はあるが,その動的な評価は行い得ていない。
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