Japanese
English
特集 心筋リモデリング
リモデリングと電気生理
Electrical Remodeling in Failing Heart and Atrial Fibrillation
安井 健二
1
,
児玉 逸雄
1
Kenji Yasui
1
,
Itsuo Kodama
1
1名古屋大学環境医学研究所循環器分野
1Department of Circulation, Research Institute of Enviromnental Medicine Nagoya University
pp.1215-1221
発行日 2002年12月15日
Published Date 2002/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902577
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電気的リモデリング(electrical remodeling)とは,心疾患や不整脈によって引き起こされる心臓の電気生理学的機能変化を意味する.最近の分子生物学・電気生理学の進歩により,病態心における電気的リモデリングが,イオンチャネルの機能・発現変化によるものであることが明らかになってきており,チャネル病(channelopathy)という概念も定着してきた.遺伝性QT延長症候群に代表される遺伝性チャネル病に対して,病態心に伴う電気的リモデリングは,後天性チャネル病とも呼ばれている.
このような電気的リモデリングは,種々の病態下での不整脈発生の其質となっていることが注目されており,心不全での致死性不整脈発生や慢性心房細動の成立を決定する因子にもなっている.本稿では心不全と心房細動の電気的リモデリングを取り上げて述べる.
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