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特集 Brugada症候群
Brugada症候群の細胞電気生理
Cellular Electrophysiology for the Brugada Syndrome
清水 渉
1
Wataru Shimizu
1
1国立循環器病センター内科心臓部門
1Division of Cardiology, National Cardiovascular Center
pp.429-436
発行日 2001年5月15日
Published Date 2001/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902282
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はじめに
Brugada症候群は,明らかな器質的心疾患を認めず,V1—V2(V3)誘導心電図(ECG)の特徴的なST上昇と右脚ブロックパターン,および心室細動(VF)を主徴とする疾患であり1,2),1998年以降,一部の家系でNa+チャネル(INa)遺伝子のSCN5Aの異常が報告されている3).本症候群のST上昇には,上向きに凸でドーム様のcoved型と馬鞍様のsaddle back型があり,特にVF発作の直前,直後にはcoved型の著明なST上昇を認めることが報告されている4〜7).
本稿では,動脈灌流右室心筋切片標本によるBrugadaモデルを用いた実験的成績から,本症候群に認める特徴的なST上昇とVFの細胞電気生理について概説する.
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