巻頭言
近年の慢性心不全治療の歩みから学ぶもの
丸山 幸夫
1
1福島県立医科大学第一内科
pp.3
発行日 2000年1月15日
Published Date 2000/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902020
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心不全の発生頻度は増大しており,ヨーロッパでは70歳以上の入院の70%以上が関連しているといわれ,わが国にもあてはまる部分があると思われる.
心不全は息切れ,呼吸困難などの症状に加え,循環機能不全,運動耐容能の低下,不整脈などを来す臨床症候群であり,重症の場合の1年死亡率は50%にもなる.その発生状況から急性と慢性の心不全に分類されるが,治療戦略は全く異なる.慢性心不全についていえば,薬物治療の中心はジギタリス,利尿薬が担ってきた.
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