Bedside Teaching
Cough Variant Asthma
加賀谷 学
1
,
塩谷 隆信
2
Manabu Kagaya
1
,
Takanobu Shioya
2
1秋田大学医学部第2内科
1Second Department of Internal Medicine, Akita University School of Medicine
2Department of Physical Therapy, Akita University College of Allied Medical Science
pp.1019-1023
発行日 1999年10月15日
Published Date 1999/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901979
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はじめに
気管支喘息は気流制限や気道過敏性の亢進を伴う気道の炎症性疾患と定羲され、臨床的には可逆性閉塞性肺機能障害に伴う発作性呼吸困難が主症状と理解されている.そして喘息予防,管理ガイドラインが提示されるに至った現在,その診断および治療法は一見,整理されたかに思われる.
しかし,典型的な気管支喘息以外に一部気管支喘息の病像を満たさない症例に遭遇するのも事実であり,またガイドラインに添って忠実に対応しても,なお十分なコントロールが得られない場合も多々経験する.特に,気管支喘息様の発症形態を呈しながら明らかな気流障害の存在を示唆する所見を認めず,咳嗽のみを主訴とする患者は稀ではない.こうした症例の一部に関し,咳異型喘息(cough variant asthma)としてその病態が注目されている.
本稿においては,cough variant asthma(CVA)を気管支喘息との関連性から考察する.
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