Japanese
English
Bedside Teaching
BALFのCD 4/CD 8の診断的価値
Diagnostic Value of CD 4/CD8 T Cells in BALF
権 寧博
1
,
橋本 修
1
,
堀江 孝至
1
Yasuhiro Gon
1
,
Shu Hashimoto
1
,
Takashi Horie
1
1日本大学医学部第一内科
1First Department of Internal Medicine, Nihon University School of Medicine
pp.689-693
発行日 1998年7月15日
Published Date 1998/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901727
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
T細胞は肺感染症における特異的生体防御機能として重要な役割を果たしている.T細胞には主に表面抗原としてCD 4を発現したヘルパーT細胞(Helper T lymphocyte:Th)とCD 8を発現した細胞傷害性T細胞(Cytotoxic T lympho—cyte:CTL)の2種類のサブセットが存在しており,生体内においてそれぞれ異なった感染防御機能を担っている.炎症局所におけるこれらT細胞サブセットを洗浄により採取し,どちらのサブセットが炎症における主体であるかを判定することで,病態にアプローチし診断に役立てることを目的としているのが,BAL中のCD 4/CD 8比である.
本稿では,T細胞性の免疫機構について概説し,T細胞を中心とした炎症性肺疾患におけるT細胞サブセット比の病態生理学的意義と診断的価値について解説する.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.