Japanese
English
特集 蘇生をめぐる新しい展開と問題点
新しい心肺蘇生法ACD-CPR(Active Compression-Decompression Cardio Pulmonary Resuscitation)
New Cardio Pulmona Resuscitation:ACD-CPR
浅利 靖
1
,
相馬 一亥
1
,
大和田 隆
1
Yasushi Asari
1
,
Kazui Soma
1
,
Takashi Ohwada
1
1北里大学医学部救命救急医学
1Department of Critical Care and Emergency Medicine, School of Medicine, Kitasato University
pp.327-332
発行日 1998年4月15日
Published Date 1998/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901668
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はじめに
1960年にKouwenhovenらによって提唱された閉胸式心臓マッサージ1)は,その後だれにでもできる心肺蘇生法として普及してきたが決して満足できる蘇生率は得られていない.成人で突然の心肺停止を起こす人の約90%が心室細動,心室頻拍が原因という2).したがって,蘇生率の向上には,いかに早く除細動を行うかが重要となる.近年,本邦でも救急救命士制度が導入されたが,すべての救急隊が除細動を行えるようになる日はまだ遠く,実際には現場で一次救命処置が行われることが多い.また近年,by-stander CPRの重要性が認識され普及運動がされてはいるものの,当センターに搬送される心肺停止患者のby—stander CPR施行率は20%弱と低く,その上約半数は不完全な心肺蘇生法で質に問題がある.このような現状では,より効果的な心肺蘇生法が開発されることは有意義なことである.近年いくつかの新しい心肺蘇生法,new CPRが開発されてきた.
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