Japanese
English
特集 Volume Reduotion Surgery(VRS)
VRSと肺移植
Volume Reduction and Lung Transplantation
新田 澄郎
1
,
大貫 恭正
1
,
小原 徹也
1
Sumio Nitta
1
,
Takamasa Ohnuki
1
,
Tetsuya Ohara
1
1東京女子医科大学呼吸器センター外科
1Department of Respiratory Surgery, Tokyo Women's Medical College
pp.849-853
発行日 1997年9月15日
Published Date 1997/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901546
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はじめに
1989年にWakabayashi1)が呼吸障害を伴う気腫性肺疾患にLaser ablationを行い患者の自覚症状の改善を得たことを報告して以来,閉塞性肺疾患,気腫性肺疾患に対する外科療法が脚光を浴び,1995年Cooperら2)がこれら疾患に対して,胸骨正中切開下にウシ心膜使用ステープラーを用いて肺の容量を縮小することがより効率的で,合併症の少ないことを挙げて以来,“肺気腫に対する外科療法”が本邦においても多数施行されるに到っている3〜5).
当初,自覚症状の顕著な改善が得られ,肺移植と対比されたこともあり,呼吸器外科に携わる者からすると一見極めて奇異と考えられる気腫肺容量縮小術(VRS;Volume Reduction Surgery,LVRS;Lung Volume Reduction,Laser abla—tion,およびVATS;Video-assisted Thoraco—scopic Surgeryを含む)は肺移植に代わりうるかとの命題になったと思われる.
本稿では,肺移植,肺容量縮小の初期の報告にみられた術後肺機能についての成績,その後の肺機能,移植成績を取りあげ若干の考察を試みたい.
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