Japanese
English
Bedside Teaching
肺線維症の活動性判定
Disease Activity of the Pulmonary Fibrosis
菅 守隆
1
,
安藤 正幸
1
Moritaka Suga
1
,
Masayuki Ando
1
1熊本大学医学部第一内科
1The First Department of Internal Medicine, Kumamoto University School of Medicine
pp.725-729
発行日 1996年7月15日
Published Date 1996/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901288
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はじめに
肺に線維化を起こす疾患には原因不明の特発性間質性肺炎(IIP)1),膠原病,薬剤性,種々の原因による過敏性肺炎,放射線によるものなど数多くがあるが,そのうち予後不良の肺線維症,いわゆるIIPの慢性型を中心に述べる.IIPの活動性を評価する方法としては,1)胸部X線や胸部CTによる画像所見,2)肺の組織所見,3)肺機能や動脈血ガス所見,4)67Gaシンチグラムによる肺への集積像,5)気管支肺胞洗浄液(BALF)中の細胞分画と液性成分中の各種メディエーターの動態,6)血沈,CRP,LDHなどの血液一般検査所見,7)血清中のサイトカインなどの各種メディエーターの動態によって判定される.しかし,現時点では肺線維症,いわゆるIIPの活動性の判定はこれらの所見をもってしても困難な場合が多い.本稿ではこれらの評価についての有用性と問題点を概説する.
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