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Bedside Teaching
四肢血行障害の診断と治療—②慢性動脈閉塞症—閉塞性動脈硬化症とBuerger病
Chronic Arterial Occlusion:Arteriosclerosis obliterans and Buerger's disease
伊藤 雅史
1
,
三島 好雄
1
Masashi Ito
1
,
Yoshio Mishima
1
1東京医科歯科大学第二外科
1Department of Surgery II, Tokyo Medical and Dental University School of Medicine
pp.719-724
発行日 1996年7月15日
Published Date 1996/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901287
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はじめに
四肢主幹動脈の慢性閉塞によりその末梢に循環障害を来す代表的疾患として,閉塞性動脈硬化症(arteriosclerosis obliterans:ASO)とBuerger病(閉塞性血栓血管炎,thromboangiitis obliter—ans:TAO)があげられる.ASOは粥状硬化によって四肢の比較的中枢側の動脈が侵され,全身動脈硬化症の一部分症として位置付けられるように,虚血性心疾患や脳血管障害を合併することも少なくない.Buerger病は血管全層に生じた非特異的血管炎により血栓性閉塞を来すもので,若年男性の四肢末梢に好発する.本邦では,1970年頃までBuerger病の頻度が高かったが,生活様式の欧米化と高齢化に伴いASOが著明に増加し,現在ではその比率は1:4〜5と逆転している1).
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