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特集 心筋障害とケミカルメディエーター
サイトカイン・接着因子と心筋障害
The Role of Cytokine and Adhesion Molecule on the Myocardial Damage
蔦本 尚慶
1
,
木之下 正彦
1
,
久永 智子
1
Takayoshi Tsutamoto
1
,
Masahiko Kinoshita
1
,
Tomoko Hisanaga
1
1滋賀医科大学第一内科
1First Department of Internal Medicine, Shiga University of Medical Science
pp.1087-1092
発行日 1995年11月15日
Published Date 1995/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901145
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はじめに
サイトカインは,免疫応答,炎症反応および造血反応などの生体防御に重要な役割を果たしているだけでなく,内分泌系や神経系などにも作用しうる生理活性因子である.したがって感染症,アレルギー性疾患のみならず最近循環器疾患においても病態生理学的意義が注目されている.急性心筋梗塞時の虚血再灌流障害,動脈硬化,急性および慢性心筋炎,拡張型心筋症などの心筋障害や慢性心不全の病態生理にも関与が示唆されている.
本稿では,白血球が種々のサイトカインやフリーラジカルなどを介して引き起こす組織障害,心筋障害時に重要な働きをになっている細胞間接着分子を中心に臨床的立場から最近の話題について病態別に述べる.
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