Japanese
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特集 心筋障害とケミカルメディエーター
活性酸素/ラジカルと心筋傷害
Active Oxygen/Radicals and Myocardial Injury
源河 朝広
1
,
中澤 博江
1
Chokoh Genka
1
,
Hiroe Nakazawa
1
1東海大学医学部生理学
1Department of Physiology II, School of Medicine, Tokai University
pp.1049-1056
発行日 1995年11月15日
Published Date 1995/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901140
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はじめに
近年,活性酸素/ラジカルとその生体に及ぼす影響に関しての研究が盛んに行われているが,その膨大な成績に比して確定した知見は少ない.その原因は,生体内活性酸素の確実な測定が困難なことと種々の活性酸素のうちのどれが組織傷害を惹起しているのかが不明確であることによる.また,攻撃のターゲットとなる生体分子についても決着はついていない.しかしながら,最近多くの研究者の注目を集めている一酸化窒素(NO)の化学的性質を考慮すると活性酸素由来の傷害機構が新しい観点で解析できることが考えられる.
本稿では,活性酸素/ラジカルとその生体分子との反応性をその基本的性質に重点を置き,NOとの関連を含めて解説する.
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