Japanese
English
装置と方法
Radiometer社ABL-505とCorning社Corning 288 Blood Gas SystemによるCa2+測定の基礎的検討
Laboratory Study on Measurement of Ca2+Level in Blood with Newly Developed Automatic Blood Gas Analyzer Systems, Radiometer ABL-505 and Corning 288
勝田 逸郎
1
,
近広 典枝
2
,
小西 良光
2
,
伊藤 圓
2
Itsurou Katsuda
1
,
Norie Chikahiro
2
,
Yoshimitsu Konishi
2
,
Madoka Ito
2
1藤田保健衛生大学短期大学臨床血液学
2藤田保健衛生大学病院臨床検査研究部
1Department of Basic Hematology, Fujita Health University College
2Department of Clinical Laboratory, Fujita Health University Hospital
pp.371-377
発行日 1995年4月15日
Published Date 1995/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901038
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成人における生体内の総カルシウム量は約1kgで,その99%が骨に存在し,残りの1%が軟部組織と細胞外液に存在し,血液中のカルシウム量は極めて微量である.この血液中のカルシウムの50%はタンパク結合型であり,45%はイオン型,5%はクエン酸やリン酸との結合型として存在している1,2).このうち,生物学的活性をもつものはイオン型(Ca2+)で,血液凝固,神経および筋肉の興奮性,細胞膜の透過性,酵素の活性化など生体における重要な働きを担っている.
このCa2+濃度は,今日まで一般に患者の血清総カルシウム値と血清総蛋白量から演算によった論理値から推定されていた3,4).しかし,近年のイオン選択電極法の目ざましい進歩により,Ca2+測定装置を組み込んだ血液ガス分析装置が数社から市販され(表1),多くの救急医療施設で血液ガス分析と同時にCa2+濃度の測定が迅速にできるようになった.
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