Japanese
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特集 ニューメディアと医療画像
衛星通信による国際医療ネットワーク
Internaticonal Medical Network Using with Communications Satellite
木村 衛
1
,
山口 孝
2
,
中島 功
3
Mamoru Kimura
1
,
Takashi Yamaguchi
2
,
Isao Nakajima
3
1公立角館総合病院内科
2江戸川区医師会
3東海大学医学部救急医学
1Division of 2nd Internal Medicine, Kakunodate General Hospital
2Edogawa Medical Association
3Department of Emergency Medicine, School of Medicine, Tokai University
pp.37-42
発行日 1995年1月15日
Published Date 1995/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900985
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はじめに
郵政省通信政策局と宇宙開発事業団が行うPARTNERS計画の一環として,東海大学医学部を中心とするテレメディシン研究会は,アジア,太平洋地域に衛星通信医療ネットワークを展開している.このネットワークは,国内6医療機関,海外15医療機関に設置された地球局で構築され,PARTNERS NETWORK−2,通称AMINE(アミンAsia-Pacific Medical Informa—tion Net-work via ETS−5)と呼ばれる(図1).すべての局は,国際通信機構(ITU)条約に基づき,当該通信主官庁に免許をテレメディシン研究会が申請し,公式に許可されたもので,パプアニューギニア5局(P2E223-7),タイ5局,カンボジア4局(XU9B,D,K,P),フィージ1局(3D3D)に機材を無償援助し,国内6局(JS2HB—HG)を開局している.このネットワークは,ほぼ毎日,24時間,無料の回線を運用しており,世界初の静止衛星を用いた国際医療専用ネットワークとなっている(郵政省発表).
内容は,カラー静止画像,音声,パソコン通信で,これまでの2局間通信,あるいは中継局を介した管理通信の概念を打破った形式,つまり独立した国際通信ネットワークで,多局対多局間で柔軟にネットワークトポロジーを瞬時に変化させることができる新たな通信方式をとっている.これによりテレカンファレンス,テレコンサルテーションが“いつでも”,“どこでも”,“だれとでも”自由に行え,実際の途上国医療に役立てられている.本稿ではAMINEの概要と現状を紹介する.
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