最新基礎科学/知っておきたい
筋衛星細胞の制御機構
堀内 圭輔
1
Keisuke HORIUCHI
1
1慶應義塾大学医学部整形外科学教室
pp.1060-1064
発行日 2016年11月25日
Published Date 2016/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408200679
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はじめに
骨格筋は生体で最大の臓器であり,運動器の原動力となる組織である.骨格筋の大きな特徴として,その高い再生能力と,外的環境に対する優れた適応能力が挙げられる.しかしながら,この骨格筋の特性は加齢とともに低下し,高齢者における運動器機能不全の要因となる.筋組織は,多核の筋線維細胞で主に構成されるが,これまでの研究から様々な細胞種が筋組織中に存在し,その機能維持に重要な機能を担っていることが解明されつつある.本稿では筋衛星細胞(satellite cell,以下SC)を中心に,近年発展が目覚ましい筋代謝学の一端を概説する.
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