Japanese
English
特集 外科治療か内科治療か—境界領域をめぐって
肺血栓・塞栓症
肺血栓・塞栓症—内科側から
Medical Treatment of Acute and Chronic Pulmonary Thromboembolism
平岡 直人
1
,
藤岡 博文
1
,
中野 赳
1
Naoto Hiraoka
1
,
Hirofumi Fujioka
1
,
Takeshi Nakano
1
1三重大学医学部第一内科
1Department of Internal Medicine Ⅰ, Faculty of Medicine, Mie University
pp.829-833
発行日 1993年9月15日
Published Date 1993/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900727
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
肺血栓・塞栓症(pulmonary thromboembolism:PTE)の治療は,①血栓による塞栓現象に伴って髄こる急性右心不全および呼吸不全を是正し,同時に二次,三次のPTEの反復を防止する急性期治療と,②本症の大多数の原因である深部静脈血栓症(deep vein thrombosis:DVT)より急性PTEが再発するのを防ぎ,肺高血圧を伴うような慢性肺塞栓症への進行を防ぐ再発予防的治療,③慢性肺塞栓症における持続性肺高血圧症による右心不全および呼吸不全に対する治療に分けられる.
本症は,ようやく本邦においても近年注目されるようになったが,それに伴い治療上の数々の問題点がクローズアップされてきた.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.