Japanese
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特集 心臓各組織の線維化
弁の線維化と癒着
Fibrosis and Fusion of the Heart Valve
大川 真一郎
1
Shin-ichiro Ohkawa
1
1東京都老人医療センター循環器科
1Division of Cardiology, Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital
pp.201-207
発行日 1993年3月15日
Published Date 1993/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900626
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弁の線維化と癒着を理解するにはまず正常の弁膜の構造を理解する必要がある.弁は周知のごとく房室弁の三尖弁と僧帽弁および半月弁の肺動脈弁,大動脈弁の四弁からなる.これら弁の線維化を弁の“肥厚”と解すれば,それは各種の弁膜症でみられる.また,弁の癒着は交連部の“癒合”として認められる.前者は弁膜症が重症であるほど著明であるし,後者は特にリウマチ性弁膜症に顕著である.
本稿では,1)正常の弁の構造,2)弁の加齢による変化と弁膜厚の正常値,3)各種弁膜症,特にリウマチ性弁膜症における弁変化について述べる.
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