Japanese
English
解説
局所心筋機能とその評価
Regional Myocardial Function and Its Evaluation
菅原 基晃
1
Motoaki Sugawara
1
1東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所基礎循環器科
1Department of Cardiovascular Sciences, The Heart Institute of Japan, Tokyo Women's Medical College
pp.765-774
発行日 1992年8月15日
Published Date 1992/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900520
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はじめに
虚血性心疾患や肥大型心筋症などの病的心臓では,心室壁の部位により仕事量,収縮性,酸素の需給のバランスが異なるので,丸ごとの心臓の機能を評価するだけでは,病態の正確な把握はできない.心室壁各部位の局所的な心筋の機能も併せて評価する必要がある.
心室の局所壁運動の異常を評価する方法としては,心室造影法,断層心エコー法,心プールシンチグラフィー,CTスキャン,MRIなどにより心内膜面の移動量を測定し,それにより局所心筋の収縮状態を評価しようとする方法が広く臨床で用いられている1).しかし,心内膜面の移動量のみから,局所の心筋の仕事量や収縮性の指標を定量的に求めることはできない.
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