Japanese
English
特集 症状別・疾患別にみた注意を要する心電図所見
胸痛:劇症型心筋炎
Electrocardiogram Findings of Fulminant Myocarditis
青山 直善
1
Naoyoshi Aoyama
1
1北里大学医学部附属新世紀医療開発センター横断的医療領域開発部門救急内科
1Kitazato University School of Medicine, Research and Development Center for New Medical Frontiers, Department of Comprehensive Medicine, Division of Internal and Emergency Medicine
pp.235-241
発行日 2016年3月15日
Published Date 2016/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205917
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はじめに
急性心筋炎は,何らかの病因により心筋に炎症性障害を来し,しばしば心外膜にも炎症が波及する疾患である.無症候であるもの,軽度の感冒様症状にとどまるもの,また急速進行性に致死性不整脈やポンプ失調を生じて心原性ショックに陥り容易に心性危機に瀕し,時に死亡する劇症型まで多彩な病態を生じる.診断に際しては本症を常に念頭に置き,まず「疑う」ことが診断の第一歩となる.本稿では,劇症型心筋炎の心電図所見について非劇症型と劇症型を比較しながら解説する.診療に際して,「症状」はもちろんのこと「脈拍の異常」が重要な身体所見であり,これらは心電図所見と密接に関連している事項であるので,まず症状や身体所見について解説する.
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